≪リード≫「起業の熱は消えた」。ライブドアショック後の世相を眺め、そんな印象が社会に広がったように見える。それは間違いだ。「何かを成し遂げたい」。起業家の熱意は広がり続けていた。成功した企業家と企業志望の人々が集うイベント「大挑戦者祭」を訪ね、人々の想いを聞いた。
「この百万円は会場の皆さんにいただいたもの。会社を大きくして一円たりともムダには使いません。ありがとうございます」。
壇上で二九歳の青年が男泣きしていた。「ドリームゲートグランプリ」の光景だ。
この人は樺沢潤さん。通常の三分の一程度の値段で育毛を行うヘアケアショップ「ああ!頑張ります!」(東京・中野区)を脱サラして今年創業した。「大挑戦者祭」の中で審査員が選ぶ「起業家賞」に選ばれ賞金百万円を手にした。
テイク・アンド・ギブニーズの野尻佳孝社長、サイバーエージェント藤田晋社長、GMOインターネット熊谷正寿会長兼社長など、有名な企業家六人が審査員となった。
樺沢さんは起業前に、成功した企業家の著書を片端から読破した。
「尊敬する人たちに会え、認められたのがうれしかった。審査員の皆さんから『後光』が指していました」
と喜びを語った。
成功した創業経営者が憧れの対象となり、それを目指して起業に挑戦する若者がいる。
こうしたサイクルが生まれていた。
予選を勝ち抜いた起業家に話を聞くと、誰もが夢を持ち、そして真剣だ。
身の回りの出来事からビジネスを発想し、社会を変えたいと願う。不思議と「おカネ儲け」を話す人はいなかった。
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「誰もが地に足がついていますね。話を聞くと感動しましたよ」。
ブックオフの坂本社長の感想は、会場に訪れた人々の共通したものに違いない。
「自分が会社を作ったころを思い出しました。心から成功を祈りたい」とGMOの熊谷会長も審査で評した。
これも多くの人の持った思いだろう。
起業家は人生のさまざまな経験を通じて「起業」という結論にたどり着いた。
その決断は人生をかけた重いもの。
テレビの作り出した「虚像」に影響されるわけがないのだ。
大多数の起業家はホリエモンに関心がない。
自ら「志」を掲げ、起業への夢を追いかけている。
そして「起業」は「ブーム」という一過性のものではない。
どっしりと根付いたものだった。
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選抜500名の起業家が挑んだ経済産業省ビジネスグランプリで日本一に。(動画↓)
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